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自己評価のツール

自己評価のツール

一般

自己評価は、組織活動と結果をある選択された基準に関連して広範囲に亘る体系的なレビューである。

自己評価は、組織の実績およびマネジメント・システムの成熟度についての全般的な見方を提示できる。さらに、改善または/あるいは改革を必要とする分野を明らかにできるし、その後に行うべきアクションへの優先順位を決めることができる。

組織は、改善と改革の機会を明確化し、優先順位を決め、持続的成功の目標とともに行動計画を確立するために自己評価を活用するべきである。自己評価からのアウトプットは組織の強みと弱み、成熟度を見えるようにさせるとともに、繰り返して行うと、時間に従って組織がどのように進捗しているかが分かる。組織の自己評価の結果はマネジメントレビューへの貴重なインプット情報となる。また、自己評価は学習のためのツールになりうる潜在力を持っている。この学習はよりよい組織のビジョンを提示し、利害関係者の参画を促すことができる。

当該付属書に提示された自己評価のツールは、本国際規格で詳細に記述されているガイドラインに基づいているとともに、主要な要素と詳細に関する自己評価表が別途用意されている。自己評価表は、そのまま利用することもできるし、組織に適した形に変えることもできる。

注記 自己評価とは反対に、監査は品質マネジメントシステムの要求事項がどの程度適合されているかを明らかにするために用いられる。監査によるファインディングは、品質マネジメントシステムの有効性を評価し、改善の余地を明確化するために利用される。

成熟度モデル

成熟した組織は効果的にかつ効率的に行動し、持続的成功を収める。これは、組織のリーダー(複数)が以下であることに基づいていなければならない。

ー 利害関係者のニーズと期待を理解し満たしている、
ー 組織環境での変化をモニターしている、
ー 改善と変革の可能な領域を明らかにしている、
ー 戦略と方針を定め、展開している、
ー 関連する目標を設定し、展開している、
ー そのプロセスと資源を運営管理している、
ー 組織の人々は自信を持っていることが証明され、動機付け、コミットメント、参画への意欲が高まっている、そして、
ー 供給者とパートナーとの間では相互互恵関係が築かれている。

本自己評価ツールは、5段階の成熟レベルが用いられている。これには追加的なレベルを含めて必要に応じて好ましい形に変えることもできる。図A.1は、パフォーマンス(事業実態)の判断基準領域が成熟度のレベルにどのように関係づけられるかを表の形で示すために包括的な事例を示している。組織は、特定された判断基準領域に対するパフォーマンスをよく考察し、現在の成熟度レベルを明確にし、強みと弱みを決める必要がある。高いレベルにされた判断基準領域は、組織が考慮しなければならない問題を理解し、その上で成熟度の高いレベルに達するために必要な改善を決定するために役立てることができる。表A.1からA.7は、本国際規格に基づいて完成された表の事例である。

持続的成功への成熟度レベル
主要エレメント レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5
エレメント1 判断基準領域1ベースレベル 判断基準領域1最良の実施
エレメント2 判断基準領域2ベースレベル 判断基準領域2最良の実施
エレメント3 判断基準領域3ベースレベル 判断基準領域3最良の実施

図A.1成熟度に関する 自己評価エレメントと判断基準領域の包括的モデル

主要エレメントの自己評価

自己評価は、組織の動きや現時点のパーフォマンスの奥深い全体像を取得するためにトップ経営者およびプロセスオーナーにより定期的に行われうことを意図している。(表A.1を参照)

表A.1 自己評価表(主要エレメントと成熟度との相互的関係)

経営者による成熟度レベルの自己評価アンケート

詳細なエレメントの自己評価

自己評価は、組織の動きや現時点のパーフォマンスの奥深い全体像を取得するためにトップ経営者およびプロセスオーナーにより定期的に行われうことを意図している。

この自己評価のエレメントは、表A.2からA.7までに収録されている。本国際規格の条項に関連付けられている。しかしながら、組織は、自身の特殊な必要性を充足するために追加的、あるいは異なった判断基準領域を定めることも可能である。もしも適切であるならば、自己評価は、孤立した状態でこれらの表の幾つかに限定されることもありうる。

表A.2 自己評価表(4章 組織の持続的成功のための事業運営)
表A.3 自己評価表(5章 戦略および方針)
表A.4 自己評価表(6章 資源の管理)
表A.5 自己評価表(7章 プロセスの管理)
表A.6 自己評価表(8章 モニタリング、測定、分析およびレビュー)
表A.7 自己評価表(9章 改善、変革および学習)

(自己評価のための設問は上の評価表に記載されています。)

自己評価ツールの使い方

組織が自己評価を実施するためのステップ・バイ・ステップ方法は、以下のような目的を持っている。

a) 以下のような、評価されるべき組織の部分について自己評価のスコープ、および評価のタイプを明らかにする、

- 主要エレメントの自己評価
- 詳細なエレメントの自己評価、本国際規格に基づく、
- 詳細なエレメントの自己評価、追加的、もしくは新規の判断基準領域もしくは
レベルを併用し、本国際規格に基づく。
b) 自己評価に対して誰が責任を有し、いつ実行されるのかを明らかにする。
c) チーム(部門横断的、あるいは他の適当なチーム)で行われるのかあるいは個人によって実施されるのか、自己評価がどのように実行されるのかを定める。進行役を任命すれば進捗を支援できる。
d) 組織の個別のプロセスのそれぞれに対して成熟度レベルを明確化する。組織がすでに適用しているエレメントにマークを付け、レベル1から始めてより高い成熟度レベルへ進めて組織の現状を表にリストされた事例と比べるてレベルを決める。現状の成熟度レベルは、そのポイントを超えて優位差がつくことにならないようなもっとも高い成熟度レベルであるべきだ。
e) 結果を一つの報告書にまとめる。報告書をつくると時間軸に従っての進捗状況の記録になるとともに、内部的および外部的に、情報のコミュニケーションを支援することができる。そのような報告書にグラフを使うことは結果のコミュニケーションに役立つ。(図A.2を参照)
f) 組織の現在のパフォーマンスを評価し、改善と変革を求められる領域を明らかにする。これらの機会は、評価の結果としてつくられたプロセスとアクションプランを用いて明らかにされるべきである。

組織は、各エレメントに対して異なった成熟度レベルに位置づけられるうる。ギャップがどの程度なのかをみることは、トップ経営者が、それぞれのエレメントを高いレベルに移行させるに必要な改善および/もしくは変革のための活動を計画し優先順位を決める面で役立てられる。

自己評価の結果、および改善と変革の計画作成

自己評価を完成させることは、本国際規格のエレメントに基づいた改善および/もしくは変革のための活動計画が結果として生まれる。活動計画は、計画作成とレビューのためのトップ経営者へのインプットとして利用されるべきである。

また、自己評価から得られた情報は、次のようなことに利用され得る。

ー 組織全体で比較されるkとが刺激され学習の共有がなされる。(比較は組織のプロセス間でなされることができるし、適用可能な場合、組織の異なった組織体ユニット間でもできる)

ー 他の組織とのベンチマーキング

ー 定期的に自己評価を行うことにより、時間の経過に従って組織の進捗状況をモニターする、

ー 改善のための領域を明確にし、優先順位をつける。

このステップを踏んでいる間に、組織は選別されたアクションに対する責任を任命し、必要な資源を予測し提供し、その上で期待されるベネフィット、およびそれらに関連する予測されるリスクを明らかにする。

   以上

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